「市販の単語帳を何周しても覚えられない」「自分で作りたいけれど、何をどう書けばいいかわからない」。作ってはみたものの、作っただけで満足してしまう人もいるでしょう。
単語帳の作り方の基本は、覚えられなかった単語だけを、答えを隠して思い出せる形で書くことです。
この記事では、ルーズリーフ・ノート・カード・アプリ別の作り方と、表と裏に書く項目を紹介します。作った単語帳の使い方や、話す練習へのつなげ方もまとめました。
- 自分で単語帳を作る前に決めることと、載せる単語の選び方
- ルーズリーフ・ノート・カード・アプリ別の単語帳の作り方と書く項目
- 作った単語帳で覚えるための使い方と、話す練習へのつなげ方
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単語帳を作る前に決めること|市販の単語帳との役割分担と載せる単語
単語帳を自分で作る前に、市販の単語帳とどう使い分けるかを決めておきましょう。役割が決まると、載せる単語も絞り込めます。
- 市販の単語帳と自作の単語帳の違い
- 自作の単語帳に載せる単語の選び方
- まだ自作しなくてよいケース
市販の単語帳と自作の単語帳の違い
市販の単語帳には、目的に合わせて選ばれた単語がまとまっています。ただ、すでに知っている単語も多く載っているため、苦手な単語だけを集中して復習するのには向きません。
自作の単語帳なら、自分が覚えられなかった単語だけを集められます。どちらか一方ではなく、役割を分けて使いましょう。
| 項目 | 市販の単語帳 | 自作の単語帳 |
|---|---|---|
| 載っている単語 | 目的に合わせて選ばれた単語 | 自分が覚えられなかった単語 |
| 向いている使い方 | 基本の単語を一通り覚える | 苦手な単語をくり返し復習する |
| 弱み | 知っている単語も多く含まれる | 作る手間と時間がかかる |
自作の単語帳に載せる単語の選び方
自作の単語帳に、すべての単語を書く必要はありません。次のような単語に絞ると、作る量も復習する量も抑えられます。
- 市販の単語帳を回しても覚えられなかった単語
- 問題集や過去問で意味がわからなかった単語
- 英会話や英語日記で、言いたいのに出てこなかった単語
一度見ただけで覚えられた単語は、書かなくて大丈夫です。
まだ自作しなくてよいケース
英語を始めたばかりで基本の単語が固まっていないなら、まずは市販の単語帳を回すことを優先しましょう。知らない単語が多い段階で自作すると、書く量が増えて作るだけで時間がかかります。
市販の単語帳を1〜2周しても覚えられない単語が出てきたら、自作に移る、という進め方が一例です。
【種類別】単語帳の作り方|ルーズリーフ・ノート・カード・アプリ
単語帳の形式は、大きく分けてルーズリーフ・ノート・単語カード・アプリの4つです。それぞれの作り方と、自分に合う形式の選び方を紹介します。
- ルーズリーフで作る単語帳の作り方
- ノートで作る単語帳の作り方
- 単語カードで作る単語帳の作り方
- アプリ・パソコンで作る単語帳の作り方
- 自分に合う単語帳の形式の選び方
ルーズリーフで作る単語帳の作り方
ルーズリーフは、ページの追加や差し替え、並べ替えが自由にできる形式です。覚えたページを外したり、苦手なページだけを持ち歩いたりできます。
- ルーズリーフの中央に縦線を引き、左右2列に分ける
- 左側に英単語、右側に意味と短い例文を書く
- 端にチェック欄を作り、復習した日や結果を書き込めるようにする
- テーマ別や日付別にファイルにとじる
1枚に詰め込みすぎず、余白を残しておくと、別の意味や例文をあとから書き足せます。単語学習用の罫線が引かれたルーズリーフも市販されているので、線を引く手間を省きたい人は使ってみましょう。
出典:英単語帳の作り方|ノートを活用した効果的な覚え方|マルマン
ノートで作る単語帳の作り方
ノートは、書いた単語がバラバラにならず、学習の記録としてまとめて残せる形式です。
- ページを縦に折るか縦線を引き、左右に分ける
- 左側に英単語、右側に意味を書く
- その下に、出会った例文を1文書き写す
- ページの上に日付や、単語に出会った教材・問題の回を書く
ノートは、途中で順番を入れ替えられません。「TOEIC Part 5で出会った単語」のように、範囲やテーマごとにページを分けておくと見返しやすくなります。
単語カードで作る単語帳の作り方
単語カードは、表に英単語、裏に意味を書く形式です。1枚に1単語なので、シャッフルして順番を変えられます。
- 表に英単語を大きめに書く
- 裏に意味と短い例文を書く
- リングに数十枚ずつまとめる
- 覚えたカードはリングから外し、別のリングにまとめておく
アプリ・パソコンで作る単語帳の作り方
アプリやパソコンを使えば、紙に書く手間をかけずに単語帳を作れます。
| 方法 | 作り方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 単語帳アプリ | 英単語と意味を入力してカードを作る | アプリによって、シャッフルや苦手な単語だけを出題する機能がある |
| Anki | デッキを作ってカードを追加する | 思い出せた度合いを評価すると、忘れかけたころに次の復習が設定される |
| Notion | データベースに英単語・意味・例文の列を作る | 一覧で管理し、並べ替えや絞り込みができる |
| スプレッドシート | A列に英単語、B列に意味、C列に例文を入力する | フィルターで、覚えていない単語だけを表示できる |
Ankiのパソコン版は無料で、iOS版のAnkiMobileは有料の公式アプリです。Android版のAnkiDroidは無料で、有志の貢献者が開発しています。
どの版も、カードには音声や画像を使えます。
出典:Anki – powerful, intelligent flashcards|Anki
入力したあとは、後半で紹介する「答えを隠して思い出す」使い方で回しましょう。
自分に合う単語帳の形式の選び方
どの形式が合うかは、作る時間と使う場面で決まります。迷ったら、次の表を目安にしてください。
| 形式 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| ルーズリーフ | 手で書きたい人、ページを入れ替えたい人 | とじ忘れるとバラバラになる |
| ノート | 例文やフレーズもまとめて残したい人 | 順番を入れ替えられない |
| 単語カード | すき間時間に持ち歩きたい人 | 枚数が増えるとかさばる |
| アプリ・パソコン | 書く時間がない人、大量の単語を管理したい人 | 入力だけで満足しやすい |
形式は1つに絞らなくてもかまいません。ルーズリーフで作り、特に苦手な単語だけを単語カードに移して持ち歩くなど、組み合わせてもよいでしょう。
単語帳に書く項目と作り方のテンプレート
書く項目が多すぎると、作るのに時間がかかり、見返すときも何を答えればよいか迷いやすくなります。表と裏に何を書くかを、テンプレートで確認しましょう。
- 表に書くこと
- 裏に書くこと
- 書かなくていいこと
表に書くこと
表には、問題として英単語だけを書きます。答えになる日本語の意味は、表に書かないようにしましょう。
空所のある短い例文を添えると、文の中での使い方を思い出す練習にもなります。
裏に書くこと
裏には、出会った文脈での意味を1〜2個と、短い例文やフレーズを書きます。辞書の意味をすべて書き写すより、自分が出会った使い方を優先しましょう。
| 面 | 書く項目 | 記入例 |
|---|---|---|
| 表 | 英単語(必要なら空所のある例文) | postpone/The meeting was ___ until Friday. |
| 裏 | 意味(1〜2個) | 延期する |
| 裏 | 短い例文・フレーズ | The meeting was postponed until Friday. (会議は金曜日まで延期された) |
| 必要な単語だけ | 発音・品詞・類義語など | 発音:/poʊstˈpoʊn/ 類義語:put off |
書かなくていいこと
最初から、すべての項目を埋める必要はありません。次の項目は、迷った単語にだけ書き足せば十分です。
- 発音記号(読み方があいまいな単語だけ)
- 品詞(動詞か名詞かで迷う単語だけ)
- 類義語・反意語(セットで覚えたい単語だけ)
別の意味に出会ったときも、そのつど書き足していきましょう。
作った単語帳の使い方・回し方|覚えられる単語帳にするコツ
単語帳は、作るだけでなく、作ったあとにどう使うかが大切です。記憶に関する研究も紹介しながら、単語帳を回すときのコツを本記事で4つに整理しました。
- 答えを隠して思い出す
- ○△×で仕分け、覚えた単語は外していく
- 間隔をあけて復習する
- シャッフルして声に出して答える
答えを隠して思い出す
単語帳は、眺めて読むだけでなく、答えを隠して自分で思い出す使い方をしましょう。表の英単語を見たら、裏を見る前に意味を答えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 学生(英単語ではなく、文章の内容を覚える実験) |
| 比べた方法 | 文章を読んだあと、読み直すグループと、思い出して書き出すテストを受けるグループ |
| 結果 | 5分後は読み直したグループの成績が高かったが、2日後・1週間後はテストを受けたグループのほうが多く覚えていた |
この研究は文章の内容についてのもので、英単語の暗記を直接調べたものではありません。単語帳でも、答えを見る前に思い出す練習を取り入れてみましょう。
出典:Test-enhanced learning: taking memory tests improves long-term retention|PubMed
○△×で仕分け、覚えた単語は外していく
答えたあとは、結果に応じて単語を仕分けます。すぐ答えられた単語は○、迷った単語は△、答えられなかった単語は×のように印を付けましょう。
単語カードなら、結果ごとにリングや箱を分けておくと管理しやすくなります。何度か続けて○になった単語は毎回の復習から外し、×や△の単語に時間を使いましょう。
外した単語も、ときどき見直して忘れていないか確かめてください。
間隔をあけて復習する
同じ単語を一度にまとめてくり返すより、日をあけて何度か復習しましょう。
Dunlosky氏らが2013年に発表したレビュー論文では、学生がよく使う10の学習法について、これまでの研究をもとに有用性が評価されています。その中で、「練習テスト」と「分散学習(間隔をあけた学習)」が最も有用性が高いと評価されました。一方で、「読み直し」や「ハイライト・下線引き」は有用性が低いと評価されました。
このレビューは、英単語の暗記を直接調べた1つの実験ではありません。復習の日程を決める根拠ではなく、間隔をあけて思い出す学び方を取り入れる参考にしましょう。
出典:Which Study Strategies Make the Grade?|Association for Psychological Science
| 仕分け | 次に復習するタイミングの一例 |
|---|---|
| ×(答えられなかった) | 翌日 |
| △(迷った) | 2〜3日後 |
| ○(すぐ答えられた) | 1週間後 |
| ○が続いた | 2週間後以降、ときどき見直す |
表の間隔は、研究で決まった日程ではなく、本記事で示した一例です。決まった日程が誰にでも合うわけではないので、自分の予定に合わせて調整しましょう。


シャッフルして声に出して答える
単語カードは、復習の前にシャッフルして順番を変えましょう。同じ順番で回していると、意味ではなく並び順を手掛かりに答えてしまうことがあります。
ノートやルーズリーフなら、下から順に確認するなど、見る順番を変えてみてください。
答えるときは、声に出して発音しながら確認するのがおすすめです。英語から日本語で答えられるようになったら、日本語から英語でも答えてみましょう。
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単語帳の作り方でよくある失敗と対策
単語帳は、作り方によっては「作っただけ」で終わってしまいがちです。よくある失敗を、本記事で4つに整理しました。
- きれいに作ることが目的になる
- 一度にたくさん作りすぎる
- 市販の単語帳を丸写ししてしまう
- 作ったあと見返す時間を決めていない
きれいに作ることが目的になる
色ペンを何色も使ったり、定規で丁寧に線を引いたりすると、作るだけで時間がかかります。単語帳は、自分が読めれば十分です。
作る時間は短くし、答えを隠して思い出す時間を多く取りましょう。
一度にたくさん作りすぎる
最初に何百語も書き出すと、作業が負担になって続けにくくなります。1日に追加する単語は、復習が追いつく量にとどめましょう。
たとえば「1日10〜20語ずつ追加する」のように、少しずつ増やすのも一つの方法です。量は一例なので、復習の負担を見ながら調整してください。
市販の単語帳を丸写ししてしまう
市販の単語帳を最初から書き写すと、すでに知っている単語まで書くことになります。自作の単語帳には、覚えられなかった単語だけを移しましょう。
作ったあと見返す時間を決めていない
単語帳は、作ったあとに間隔をあけて見返すことが大切です。「通勤中に単語カード」「寝る前に5分ノート」など、使う時間を先に決めておきましょう。
忙しくて見返せない日があってもかまいません。次に開いたときに、×の単語から見直しましょう。
目的別の単語帳の作り方|試験対策と話すための単語帳
単語帳は、何のために使うかで書く内容が変わります。試験対策と英会話それぞれの作り方と、覚えた単語を話す練習につなげる方法を紹介します。
- 英検・TOEIC対策の単語帳の作り方
- 英会話で話すための単語帳の作り方
- 単語帳で覚えた単語を話す練習につなげる
英検・TOEIC対策の単語帳の作り方
試験対策では、市販の試験対策用の単語帳をベースにしましょう。そのうえで、過去問や公式問題集で意味がわからなかった単語を、自作の単語帳に追加していきます。
どの問題で出会った単語かをメモしておくと、見返すときに文脈を思い出す手掛かりになります。
英会話で話すための単語帳の作り方
英語を見て意味がわかることと、自分から英語で言えることは別です。話すための単語帳では、表と裏を入れ替えて作ってみましょう。
| 面 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 表 | 言いたい日本語や場面 | 会議を金曜日に延期したいと伝える |
| 裏 | 英語のフレーズ | Can we postpone the meeting until Friday? |
集める表現は、英会話や英語日記で、言いたかったのに言えなかったものがおすすめです。表を見たら、裏を見る前に声に出して言ってみましょう。
単語帳で覚えた単語を話す練習につなげる
単語帳で覚えた単語は、実際に使う機会を作りましょう。英語日記に書いたり、日本語を見てすぐ英語にする瞬間英作文で口に出したりする方法があります。
一人では話す練習を続けにくい人は、英語コーチングのLinkUpも選択肢の一つです。「学習内容をもとに瞬間英作文、英会話の練習」を行うことや、「コーチには365日いつでも質問や相談ができる」のが強みです。
英語学習の進め方に迷っていませんか?
初心者でも0から「話せる英語力」が身につく学習方法を
無料勉強会で限定公開しています!
単語帳の作り方のまとめ
- 単語帳は、市販の単語帳で覚えられなかった単語だけを集め、表に英単語、裏に意味と例文を書くのが基本
- ルーズリーフ・ノート・単語カード・アプリから、生活に合う形式を選ぶ。組み合わせてもよい
- 作ったあとは、答えを隠して思い出し、○△×で仕分けながら間隔をあけて回す
まずは今日わからなかった単語を数個、単語帳に書くところから始めてみましょう。
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